希望退職って聞いたことありますか?
あなたの会社でも、希望退職を募っていませんか?
もし、会社では希望退職を募っていなくても、希望退職がどういうものか知っておいた方が良いと思います。
特に40歳以上なら。
以前の記事『なぜ50歳を過ぎた社員は「新しい価値を生まない」のか』でご紹介しましたが、希望退職とは、“「人員整理」を目的としており、会社側から強制せず従業員の意思が最優先とされる退職”なのです。
基本的には「会社都合退職」となり、かなりの優遇措置があります。
この『従業員の意志が最優先とされる退職』って、全員がハーイと手を挙げて退職するってことだという風に思うかもしれませんが、実情は違います。
本当に退職したいと思っている人は、そんなに多くはありませんし、会社側では計画通りの人数が退職してほしいわけですから、各部署に対して“退職人数のノルマ”を課してきます。
つまり、「退職勧奨」をするということです。
ということは、各部署ではノルマを達成するために、「退職させる人」を選んでおかなければいけません。
その判断基準として、対象の年齢において下記のようなものがあります。
- 評価が普通以下の人(これが基本)
- 独身
- 夫婦共働きの女性
- 扶養家族のいない人
- 上司に逆らったり、文句を言う人
- 会社以外の場所で活躍している人
- 介護や病気の家族がいない人
もし、これらに当てはまらない人を対象にした場合、後々厄介なことになるからです。
以下は、会社側の退職勧奨時に気を付けていることです。これらに沿うように面談をするはずです。もしできなかった場合は、裁判で負けてしまう可能性が大きいからです。
- 面談は事情説明や条件交渉など、その目的をはっきりさせること。
- 面談回数が多くなり過ぎないように、最低限にとどめる。(3回ぐらい)
- 1回の時間が長くなり過ぎないようにする。(1時間以内がベスト)
- 面談は業務時間内に行う。
- 多数人での説得はできるだけ避ける。(できるだけ1対1)
- 後の紛争に備え、面談状況を記録する。(録音・ノートなど)
- 中傷をしたり、名誉にかかわるような言葉を使ったりしない。
- 減給や、降格、事実上の地位剥奪となる出向など、不利益と思わせる措置の話はしない。
- 相手が退職を明確に拒否した後は、説得は控える。
その他、相手が退職してもいいかもと思わせるような言葉を選んで話します。
- 君の実力なら、他の会社のほうが活躍できる。
- 今後は、今の仕事がなくなる予定なので、先のことも考えたほうが良い。
実は、退職勧奨対象者のピックアップは、半年以上前から行い、その間に、対象者の成績が下がるように仕組んだり、今までより多くのダメ出しを行ったり、その期でなくなるような仕事を担当させたりします。
ですので、希望退職が行われるとわかった時点で、自分が対象なのかどうか、注意してみてください。
これは本当に「要注意事項」です。
そして、疑いを持った時点で、他の職場に異動するように活動をするか、もしくは転職先を見つける準備を始めましょう。
転職は、準備が早ければ早いほど、後が楽になります。だって、職務経歴書を書くだけでも、ものすごく時間がかかりますから。冗談ではなく、1か月はかかると思った方が良いです。
他の職場への異動の場合は、今のうちに多くのコネクションを作っておき、頼み込めば異動できるような体制を作っておきましょう。同期や元上司など、できるだけ多くの知り合いに接触を試みてください。
ご自身が「これだけ条件が良いのだから退職したい」と思うなら、希望退職は良いかと思います。
実は退職勧奨されたけど、「希望退職したくない。どうしても会社に残りたい。」という方もいると思います。そういう場合は、拒否をしても大丈夫です。
退職勧奨を拒否した場合、その後の会社からの仕打ちにどういうものがあるのかも知っておいてください。
これは、また別の記事でお話いたします。
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